高卒の初任給はいくら?業界別の平均と高収入を狙える企業の特徴を紹介!
「高卒採用の教科書」編集部です。
「初任給」とは、高校や大学を卒業して初めてもらう給料のことを指します。将来働きたいと思う業界や会社の初任給が気になるという方も多いのではないでしょうか。就職先を選定する上でも、初任給は重要な要素のひとつです。 この記事では、高卒入社の初任給の推移や業界別の初任給の平均など、リアルな数字を見ながら解説します。高卒で高収入を狙える企業の特徴もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1.高卒入社の初任給の推移
企業によって初任給の額が異なることはもちろんですが、学歴によっても違いがあります。ここからは、高卒入社の平均初任給額の推移を男女別、年別にみてみましょう。新規学校卒者の学歴別賃金を、厚生労働省が「賃金構造基本統計調査」として発表しています。
令和2年 男女計 17万7,700円(男17万9,500円、女17万4,600円)
出典:厚生労働省 賃金構造基本統計調査
令和3年 男女計 17万9,700円(男18万1,600円、女17万6,300円)
令和4年 男女計 18万1,200円(男18万3,400円、女17万7,600円)
直近3年間の推移を比べると、高卒入社の平均初任給額は男女別で男性の方が高い傾向にあります。年別で比べると、男女ともに毎年少しずつ高くなっていることが分かります。 令和4年の男女計平均初任給額は、前年に対して0.8%の増額です。初任給額は増額傾向にありますが、大きく増えてはいないでしょう。
2.高校生に人気な業界別、高卒初任給の平均
高卒初任給は、就職する業界や企業の規模などでも変わります。就職する業界によって、高卒初任給に大きな違いはあるのでしょうか。
令和5年3月新規学校卒業者の求人初任給を厚生労働省 東京労働局が発表しています。 ここからは、高校生に人気の業界別に高卒初任給の平均をみてみましょう。
建設業 19万8,600円
出典:厚生労働省 東京労務局「学卒者の初任賃金(令和5年3月新規学卒者の求人初任給賃金調査)」
情報通信業(IT業界) 18万円
教育、学習支援業 21万4,500円
医療、福祉 18万9,200円
宿泊業、飲食サービス業 18万4,000円
サービス業 18万1,500円
運輸業、郵便業 17万9,000円
業界によって、初任給額に大きな差があることが分かります。また、同じ業界でも職業別で専門・技術職は初任給が高く、事務は低い傾向です。
高卒で就職先を選定する際には、業種選びが大変重要になります。また、就職したい業界に有利な専門知識・技術を身につけているほど、初任給額は高くなるでしょう。
3.高卒で高収入を狙える企業の特徴
高卒は大卒に比べて、一般教養や論理的思考能力の面などから、初任給の額が低い傾向にあります。しかし、社会に出てから高収入を得るために重要なことは、学歴ではなく「実力」であることが多いでしょう。高収入を得るには、体力が必要な仕事やリスクを伴う仕事を選ぶか、資格取得や技術向上をして自分のスキルを上げる方法があります。
高卒で高収入を狙える企業の特徴は、「人手不足の業界」「インセンティブ制の職種」「専門知識・資格が必要な仕事」などです。
人手不足の業界には、建設業や介護業などがあります。重労働でケガなどのリスクもあり敬遠されやすい業界のため、建設業や介護業を専門とした企業では報酬が高くなるでしょう。
また営業職がある企業であれば、インセンティブ制度を導入しているところが多くあります。インセンティブ制度では、学歴ではなく結果を出した分だけ評価に直結するため、高収入を得られる企業といえます。
企業にとって有利になる資格の取得や技術向上も、高収入を狙うためには有効です。高校を卒業していれば受験できる資格には、ファイナンシャルプランナーや宅地建物取引士、公認会計士などがあります。企業の職種に必要な資格を持っていることで、学歴に関係なく優遇する企業もあるでしょう。さらに、資格を持っていないとできない仕事は、従事できる人材が限られます。需要に対して供給が少ない場合もあるため、資格を持っていることで選択肢の幅が広がります。
また、都道府県によって最低賃金が異なり、都市部ほど給与は高くなる傾向があります。賃金の高い都市部にある企業ほど、初任給が高いでしょう。
4.まとめ
高卒初任給の推移をみてみると、毎年少しずつ高くなってきています。しかし、近年の物価上昇の影響を考えると、上がっているわけではなく横ばいの状況だといえるでしょう。
企業の業界別に高卒初任給を比べてみると、業界別だけでなく職種別でも大きな差があることが分かります。専門知識や技術を必要とする業界・職種では、初任給が高くなる傾向にあります。就職先の選定には、どの業界の企業を選ぶかが重要です。
高卒の初任給は、大卒よりも低い傾向にあります。しかし、高卒で高収入を狙うことは可能です。体力が必要な仕事やリスクを伴う仕事を選んだり、専門知識と技術を身につけたりすること、学歴ではなく実力を重視する「インセンティブ制度」を導入している企業を選ぶことで初任給は高くなります。
資格の有無や個人のスキルを重視する企業は、高収入を狙える企業といえます。企業の選定と個人のスキルアップが高卒初任給の鍵となるでしょう。
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