採用率・社員の満足度を上げる人気の福利厚生とは?
「高卒採用の教科書」編集部です。
バースデー休暇や従業員専用のスポーツジムなど、工夫をこらした福利厚生をもうける企業や、独自の福利厚生をつくっている企業が多くみられるようになりました。
一方で福利厚生は時間や金銭的な負担があり、また新しい福利厚生を取り入れても従業員に活用されなかったという声も聞きます。
このように企業によって福利厚生に対する悩みがいろいろあるのではないでしょうか。今回は企業が福利厚生を充実させるメリットやその効果などをご紹介します。
1.福利厚生を充実させるべき理由
福利厚生を充実させるためには、もちろんお金も時間もかかります。忙しい業務を行う中で、時間やお金、人などを使って企業が「福利厚生を充実させるべき理由」にはどんなものがあるのでしょうか。
今回は、福利厚生を充実させるメリット3つをご紹介します。
①従業員のモチベーションアップ
福利厚生を充実させることで働きやすい環境を従業員に提供することができます。例えば、バースデー休暇や時差出勤、テレワークなど従業員が働きやすいと感じられる環境ができると、働くモチベーションが上がり仕事の効率アップにもつながります。
②採用時のアピールポイントになる
企業を選ぶ際に「福利厚生の充実」を条件にする求職者も多くいます。そのため、福利厚生が充実していることや企業独自の福利厚生があることは、求職者に対してのアピールポイントになります。
③社会的評価が高まる
福利厚生が充実すると、従業員への支援が手厚い企業として注目されやすくなります。また従業員のことを大切にしている企業として社会的な評価も高まります。社会的な注目度や評価が高まると、求職者の目にもとまりやすくなるため、採用率がアップし、良い人材を確保しやすくなるといえます。
2.人気の福利厚生とは?
では、どんな福利厚生があると従業員の満足度を高め、採用率アップにつながるのでしょうか。RIZAP(ライザップ)が2022年に2000名を対象に調査した『福利厚生とヘルスケアレポート』によると、従業員に人気の福利厚生は以下の通りとなりました。
1位 休暇制度(61.9%)…病気休暇、リフレッシュ休暇、アニバーサリー休暇など
出典:従業員に人気の福利厚生ランキング!おすすめのサービスとは | RIZAP 健康経営コラム
2位 健康管理(51.1%)…人間ドック、スポーツクラブの利用補助など
3位 財産形成(39.2%)…財形貯蓄制度、持ち株制度など
4位 食事(34.3%)…食堂、食事手当など
5位 住宅(34.3%)…家賃補助、住宅手当、寮など
6位 働き方(33.1%)…短時間勤務、ノー残業デー、フレックスタイムなど
7位 両立支援(29.7%)…保育施設、短時間勤務、治療と業務の両立支援など
8位 慶弔・災害(27.4%)…慶弔見舞金、永年勤続など
9位 生活支援(26.9%)…日常生活で利用できる優待得点など
10位 自己啓発(15.3%)…資格取得補助、外部セミナーなど
福利厚生の人気ランキング上位5つを見てみると、休暇制度の充実や、「健康管理」や「食事」などの社員の健康に対する福利厚生、従業員の生活安定のための、金銭的なサポートを行ってくれる福利厚生に最も人気があるようです。
3.福利厚生は離職率を抑える?
よく「福利厚生を充実させると従業員のエンゲージメントが上がるため、離職率を抑えることができる」とも言われます。福利厚生を充実させることで本当に離職率を抑えることはできるのでしょうか。
厚生労働省『令和4年 雇用動向調査結果の概要』によると、離職理由の上位4つは男女ともに以下の結果になりました。
1位 その他の個人的な理由
出典:令和4年 雇用動向調査結果の概要|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
2位 労働時間、休日等の労働条件が悪かった
3位 職場の人間関係が好ましくなかった
4位 給料等収入が少なかった
離職理由の1位は「その他の個人的な理由」と福利厚生の充実とは関係ないものとなっており、福利厚生の充実度が直接的に離職率を抑えることには影響しないように思えます。
一方で「休日の条件が合わなかった」や「給与等の収入が少なかった」は、前述の「福利厚生の人気ランキング」で上位にあがっていた「休暇制度の充実」や「金銭的なサポート」によってフォローできる可能性があります。
また離職率の理由3位の「職場の人間関係が好ましくなかった」も、社員旅行やサークル活動、親睦会や交流会など、職場の人間関係構築や風通しの良さにつながる福利厚生をとりいれることで離職率を抑えることもできそうです。
以上のように、福利厚生の「充実度」ではなく、福利厚生の「内容」によって従業員の離職率を抑える効果があるといえます。従業員が仕事や生活のなかでどんなことで不満や不安を感じているのかを知り、それに対して企業はどんなサポートができるのかを考えた福利厚生が、従業員の離職率を抑える福利厚生になると考えられます。
4.従業員が求める福利厚生を取り入れることが大切!
いかがだったでしょうか。福利厚生が充実することで、採用や作業効率などいろいろな効果をもたらすことがわかっていただけたのではないでしょうか。一方で、効果のある福利厚生・効果のない福利厚生があることも分かりました。
まずは自社の従業員がどんな福利厚生を求めているのかを知り、自社で出来ることからはじめてみてはいかがでしょうか。
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