【事業者向け】高卒人材の就職活動:就活の新たな形とは?
高卒採用市場や就職活動(就活)関連のコンテンツを掲載している「高卒採用の教科書」編集部です。本コラムでは高卒人材の就活の現状を踏まえ、そこから見える課題やその解決案について、考察していきたいと思います。高卒採用市場にご興味がある事業者はご一読いただけますと幸いです。
1.高卒人材の就活の現状
厚生労働省が発表した2022年3月に卒業した高卒人材の就職内定率は99.2%と、コロナ禍にもかかわらず高い水準を維持できています。一見高校生の就職活動は全国的に上手くいっているように見えます。しかし就職した会社を3年以内に離職・退職してしまう高卒人材の割合は36.9%と、依然として厳しい数値となっています。
中途採用市場が活況を帯びていて、所々で「人材の流動化」が叫ばれている昨今ではありますが、高卒人材を採用した会社からしてみると、短い期間で社員が辞められてしまうと、それまでその人材に投資してきた金額(給与面・人材採用・教育コストなど)が無駄になってしまうという側面や、そして人手不足を補うために、新たに人材の採用活動を実施しなければならないという側面が出てきてしまうのも事実です。
なぜ実に3人に1人以上の割合で、高卒人材が離職してしまうのでしょうか?本サイト内で別途「2022年高卒採用市場の動向と将来の展望とは?」というコラムページでも解説をしていますが、
①会社と高卒社員とでいわゆる「ミスマッチ」を解消し切れていない。
⇒十分に会社のことを理解しないまま入社してしまう。
②高卒社員の人生を豊かにするような施策を打てていない。
⇒加えて、それを十分に周知できていない、打ち出せていない。
といったことが一例として挙げられるのではないかと考えられます。次章にて高卒人材の就活を進めていく上での課題点をお伝えしていきたいと思います。
2.高卒人材の就活での課題
前章の①にて、求人企業と高卒人材・社員の間で生じる「ミスマッチ」について言及しましたが、それが起こってしまう要因の1つとして、求人票やそこでの情報提供が文章・テキストのみというようなことが挙げられます。求人企業の全体像、その企業で仕事をしている社員や日常の様子、社員旅行・レクリエーション活動、クラブ活動等を写真や画像等を「視覚的に知る」ことができません。そのため、仕事をしている自分自身や会社生活を送っている自分自身を、高校生は十分に理解することができないのです。
社員の写真や楽しく仕事をしている風景、社員の人柄、職場環境は、高校生が実際に入社してからその会社に馴染むことができるか、長い期間仕事をしていくことができるかを決める重要な要素です。そのことが人生の質を決めるといっても過言ではありません。近年では「採用マーケティング」という言葉がある通り、
- 高卒人材に向けていかに質の高い求人情報を提供できるか。
- 求人企業と就職希望者がお互いに納得感を得た上で採用・入社に至っているか。
- 全国的に人手不足が深刻な中、高卒人材をある種のお客様(カスタマー)と考え、いかに人生を豊かにする(できる)企業として認知してもらえるか。
を考えることが、高卒人材の採用の質を高めつつ、離職されにくい会社をつくるポイントとなってくるのです。特に上記の③は、俗に「エンプロイー・ライフ・タイム・バリュー(ELTV:社員の人生の質向上・生活レベル向上)」とも言われますが、離職率を可能な限り低く抑えたい、ゼロに近づけたい、社員の満足度を高めていきたいと考える企業が重視している指標の1つでもあります。高卒社員の離職でお悩みの事業者は、採用の段階から上記を実践なされてみることをおすすめします。次章では「高卒人材の就活を豊かにするために事業者ができること」と題して解説していきます。
3.高卒人材の就活を豊かにするために事業者ができること
高卒人材の就活をより豊かなものにしていくために、事業者ができることとは何でしょうか?前章でも少し解説をさせていただきましたが、高校生へ十分な情報を提供していくことが、根幹にあるのではないでしょうか。そしてそれを地道に積み重ねていくことが、本当の意味での高卒人材の就活の成功、離職率の改善に繋がってくると考えられます。
厚生労働省の発表資料によると、高卒人材向けの求人数は前年2021年の時と比べると0.9%程度(数千件程度)増えています。それだけ高卒人材に対する求人企業のニーズが高まっているのです。ただ「地域密着型」または「地域特化型」の高卒人材向けの求人媒体・メディアが限られてくるために、高卒人材の就活がより実りあるものにならず、仮に高卒人材を採用できたとしても短いスパンで辞められてしまうというケースに陥るのです。
そこで事業者側で検討したい「高卒採用の新たな形」の1つとして、高卒向けの専門求人媒体や、高校生の就職を応援するメディア事業を立ち上げることが挙げられます。私たち「高卒採用の教科書」編集部では、それに該当する媒体として「COURSE(コース)」事業をご提案しております。地域密着型・地域特化型の高校生就職応援メディアの事業で成功するために、軌道に乗せていくために、しっかりと収益化させていくために必要なこととは何かなど、事業者に役立つノウハウをご提供しております。またご興味がある事業者向けに、個別相談の場も設けさせていただいております。この機会にぜひお申し込みくださいませ。