高卒採用のポイント!〜水産高校編〜
「高卒採用の教科書」編集部です。本コラムでは、高卒採用の中でも「水産高校」に着目してご紹介したいと思います。
専門高校は普通高校と違い、専門的な知識を習得しているため、自社の事業に関係ない分野の専門高校生は採用ができないと感じていませんか。 専門高校の学生さんは知識や経験の幅が広く、違う分野の専門高校生も採用対象になる可能性があります。水産高校生の特徴を知り、水産高校生を採用するポイントなどを解説していきたいと思います。
1.学科別就職人数
水産業に関わる専門技術や知識を身につける為の水産高校は、全国に46校設置されています。そこで学んだ高校生は、水産関連分野で即戦力として活躍できる知識や技術を身につけています。平成27年度には全国で約3,000人の卒業生のうち、2,000人の卒業生が高卒で就職していると言われています。
水産高校と言われてイメージしやすいのは漁業や船舶などの学科ですが、実際に水産高校で学習することは、情報通信や食品管理、流通など多岐に渡ります。一見関連しそうにない会社でも、水産高校の学生を採用することで、水産高校で得た専門知識を生かし活躍できる人材を確保することができることもあるでしょう。
2.水産高校の特徴
水産高校では、国語や数学などの教科の他に、水産業に関わる専門技術や知識を身につけます。海洋漁業関連の学習、海洋工業関連の学習、情報通信関連の学習、資源増殖関連の学習、水産食品関連の学習、マリンスポーツに関する学習など幅広い分野を学習します。
では、具体的にどのような資格取得を目指しているのでしょうか。
■在学中に取得を目指す主な資格等
- 海技士(航海)(機関)
- 小型船舶操縦士
- 潜水士
- 陸上無線技術士
- 海上特殊無線技士
- ボイラー技士
- 冷凍機械責任者
- 危険物取扱者
- 電気工事士
- 食品技能検定
- HACCP基本技能検定 など
以上のような資格取得を目指し、知識や技術を習得しています。
水産の実習や現場での実践的な就業実習などを経験しているため、高校生のうちから社会人になる準備が整っているとも言えます。
また普通高校の生徒とは違い、職業に直結するような資格を持っている生徒も多いので、高卒で採用しても即戦力になり得るというのが水産高校の卒業生の魅力です。その知識を活かした商品開発や研究発表、船舶での実習、模擬会社の運営、食品の製造など、就職後の仕事にも生かせるような独自の取組をしている高校も多いのが特徴です。
3.水産高校の学生を採用するポイント
①自社がどんな人材を求めているかを整理する
まずは普通高校、専門高校の垣根を外し、自社で活躍できる高卒新入社員とは一体どんな人材なのかを整理しましょう。仕事をする上で必要な資格や知識があれば、ピックアップしていきましょう。それらを在学中に取得している学生さんに出会えたら、新入社員として入社してから即戦力となり、企業にとっても学生さんにとってもWin-Winの採用となります。
②学校の担当の先生との関係性の構築
水産高校の学生の採用についても、現在、高校生の就職活動は「学校斡旋」という学校の推薦を受けて応募することが一般的になっており、普通高校と同じく、学生との直接的な採用活動はできません。全て各学校の担当の先生を通してのやりとりになります。
また、高校生の就職活動について一人一社制を導入する都道府県が多く、優秀な学生さんはすぐに内定が出てしまい、採用試験さえ受けてもらえないこともあります。
そのため、まずは会社のことを担当の先生に知ってもらい、多くの学生さんに紹介してもらう必要がありますので、採用活動が本格化する前のタイミングで高校訪問や会社説明をしておくといいでしょう。
③資格・知識・技術の具体的な活かし方の提示
水産高校の学生はとりわけ水産への強い興味関心を持っています。その分、就職してからも好きなことを仕事にできるかどうかが重要なポイントとなります。企業の仕事内容を明確にし、企業の求める能力と本人のやりたいことがマッチすることが必要不可欠になります。
両者の求めるポイントがマッチする場合には、そこを訴求することで前向きな採用活動となり、入社後も活躍できる場を提供できるでしょう。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は水産高校に着目して、水産高校生の特徴や採用するにあたってのポイントなどをお伝えしてまいりました。水産高校の卒業生は企業からの人気も高く、水産高校向けの求人数はとても多いです。まずは会社のことを知ってもらい、選んでもらうところから始めなければなりません。水産高校生に「ここに就職すればこんな仕事ができるんだ!」と思ってもらうことが何より重要です。
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