「高卒採用の教科書」編集部です。

就職活動は年々早期化し、それに伴い長期化も進んでいます。また、少子高齢化により慢性的な人出不足になり、良い人材を獲得したい企業間の競争も激しさを増しています。

そんな昨今の状況で、内定通知を出した後の「内定者フォロー」は非常に重要です。しかし、一言に「内定者フォローをしましょう！」と言っても、どのタイミングにどのような内容で行えばいいのか、よく分からないという企業様も多いのではないでしょうか。

この記事では、内定者フォローについて良い例と悪い例を具体的に挙げて解説します。内定辞退を防ぐために、ぜひご活用ください。

1.有効な内定者フォローとは？

内定者フォローとは、新卒採用をすると決まった内定者が入社するまでの期間に、企業側が内定者に向けて行うサポートのことをいいます。内定者フォローは、内定者の内定辞退の防止を大きな目的として実施されます。内定者は「本当にこの企業に就職しても良いのか」「入社後のイメージが湧かない」など不安を感じることが多いため、定期的なコミュニケーションや会社とつながる機会を設けることが重要です。有効な内定者フォローを実施して、この疑問や不安を払拭し、入社への意欲や期待感を向上させることが大切です。

また、近年は就職活動が早期化し、内定が決定してから入社するまでの期間も長くなっています。内定後に企業との関わりが急に無くなると、入社意欲が下がってしまう場合があります。さらに採用市場は、求職者よりも企業の求人数のほうが多い「売り手市場」の傾向です。売り手市場の状況下では、求職者は求人の選択肢が多く、複数の企業から内定をもらうことも珍しくありません。雇用条件が大きく変わらない企業から複数の内定をもらっていた場合には、内定者フォローの質が入社の決め手になる場合があります。入社前に説明会や座談会などを開催してコミュニケーションを取り、仕事内容や職場の雰囲気を把握してもらうと、入社後の早期離職の防止にもつながります。競合他社に人材を奪われないよう、有効な内定者フォローを積極的に行いましょう。

2.内定者フォローの良い例と悪い例

学生に内定通知を出し、そこで安心してしまいそうですが、その後の内定者フォローを丁寧に行うことが必要です。しかし、間違った方法で内定者フォローをしてしまうと内定辞退を促してしまったり、時間の浪費になったりして逆効果になる可能性があります。

ここからは、具体的な内定者フォローの内容について、良い例と悪い例を具体的に見てみましょう。

まずは内定者フォローの良い例をご紹介します。

面談、座談会

学生は内定後に社会や会社に対して不安を抱く場合があります。不明点などを気軽に質問できる機会を設けると、不安を和らげることができるでしょう。年齢の近い先輩社員との交流や社員の暮らし方、職場環境などを伝えると内定者が入社後の未来を想像しやすくなります。

定期的な連絡、コミュニケーション

内定を出したあと、そこから何も連絡がないと不安を感じる学生もいます。定期的に連絡を取り、勤務地や配属部署などが決まればその都度連絡すると良いでしょう。入社するまで、内定者とのつながりを維持することが重要です。

社内イベント、職場見学

社内イベントを企画し、内定者を招待すると、普段とは違った社内の雰囲気を感じてもらえます。穏やかな雰囲気で先輩社員たちとコミュニケーションを取れるため、内定者の入社意欲を高めます。

---

次に、内定者フォローの悪い例をご紹介します。

連絡の頻度が多すぎる、または少なすぎる

頻繁に連絡をしてその都度近況や入社意欲を問われると、逆に内定辞退につながる恐れがあります。また、連絡方法が毎回電話だと内定者の負担になる場合があるので、メールやアプリなど電話以外のツールも活用しましょう。逆に連絡が無さすぎると、内定後に放っておかれている、フォローが無いと思われてしまいます。連絡する時間帯が遅すぎると、入社後はその時間まで働かなければいけないのかと思わせてしまうため注意が必要です。

競合他社を下げる発言をする

どれだけ自社に入社して欲しくても、他社を下げるような発言はしないようにしましょう。自社の印象が悪くなることに加え、入社への不安や不信感につながります。

内定後アルバイトの強制

入社前にアルバイトをしてもらい、早く職場に慣れてもらおうと考える企業は多いです。しかし、内定後のアルバイトを強制させると、ブラック企業なのではないかと不安を感じさせる可能性があります。会社側の都合や利益を優先させないよう、内定者側に立って考えることが重要です。

3.まとめ

内定者フォローは、内定辞退を防ぐために非常に重要です。就職活動において、採用するかどうかの主導権は企業側にありますが、そのあと内定が出てから入社するかどうかの主導権は学生側に移ります。近年の売り手市場の状況下では、内定を出したからといって学生が必ず入社してくれるとは限らないのです。自社の事情や利益ではなく、内定者にとって何が必要かを考え、気持ちに寄り添ってフォローすると入社意欲が上がるでしょう。

内定者から選ばれて入社してもらえるよう、内定者フォローに力を入れることをおすすめします。自社にとって有効な内定者フォローの方法を選択しましょう。

また、「高卒採用の教科書」では、日本全国の高卒採用に取り組んでいる企業様の採用サポートを実施しています。

• 高卒採用を成功させるための必須ツールが知りたい
• 毎年高卒採用に取り組んでいるが、思うような結果につながっていない
• もっと良い人材を採用する方法が知りたい

など、些細なお悩みでも大歓迎ですので、お気軽にお問い合わせください。