IT業界の高卒採用・就職の現状と課題とは?
「高卒採用の教科書」編集部です。コロナ禍で日本国内でも多方面から「デジタル化」や「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」推進といった言葉が叫ばれるようになっています。本コラムではIT業界の高卒採用や就職の現状と課題等について解説したいと思います。
1.IT業界の高卒採用の現状
いつも本Webサイトのコラムをお読みいただきまして、ありがとうございます。まずIT業界の高卒採用の現状についてお伝えします。コロナ禍で対面での営業や商談が難しくなっているといわれる昨今、非対面・非接触の「オンライン」での営業が企業規模問わず主流となっています。日本国内でも「デジタル庁」という日本のデジタル化の司令塔組織・役所機能が稼働しており、営業・業務・現場・管理といったそれぞれの側面でデジタル化やDX推進が急務といわれています。
そのような中でIT業界の高卒採用市場や就職状況はどのようになっているのでしょうか。厚生労働省が発表している「令和4年3月高校・中学新卒者のハローワーク求人における求人・求職・就職内定状況」の資料の中では、産業別の求人数や高卒採用市場の概況がまとめられています。
それによれば、IT業界やプログラマー職、ITエンジニア職等に該当すると思われる「情報通信業」の高校新卒者の求人状況は、前年対比で▲8.2%と、求人数にすると全国で数百件程度減少していることが分かります。「学術研究、専門・技術サービス業」の求人数も▲2.9%で少しの減少となっています。
他方、「情報通信機械器具製造業」については前年対比で5.6%の求人数増加となっており、一口にIT業界といっても、業種別によって求人事情が変わっていることが分かります。ITやDXに精通している人材はただでさえ人手不足であると多方面で叫ばれているにもかかわらず、なぜ求人数が減少しているのでしょうか?次章にて高卒でのIT業界への就職事情について考察していきます。
2.高卒でのIT業界就職は難しいか?
前章にて「情報通信業」や「学術研究、専門・技術サービス業」といった産業の求人数が前年対比で減少していることに言及しました。では高卒でのIT業界への就職は狭き門であるという要因は、どのようなことが考えられるでしょうか?
まず大学卒業の新卒者やITスキルの豊富な中途人材の採用へシフトしている、もしくはそれらに該当する人材の母数が自然と多くなってきていることが挙げられます。文部科学省が令和3年12月に発表している資料によると、日本の大学進学率は過去最高を記録したとのことです。コロナ禍や経済不況(または経済再生・回復期)とも相まって、高校生が大学への進学を希望している傾向が強まっていることが考えられます。
次に日本のIT・DXの全体的な遅れにより、専門知識やスキルをもった即戦力人材を求める傾向が強くなってきていることです。少子高齢化や生産年齢人口の減少、コロナ禍によるデジタル化の遅れがクローズアップされた昨今、デジタルによる企業の生産性向上は急務になっています。
そのような中で経済産業省の資料によると、IT化やDX化を推進できている、成功しているという日本企業は1割程度で、実に9割以上の企業は着手すらできていない、または上手く推し進められていない状態とのことです。
企業の中でIT・DXに強い人材育成を内製化していくことは難しく、外部から専門人材・プロ人材を中途で採用しようというインセンティブが高まりますし、その方が即効性もあると判断されるケースが多いのです。IT業界に属する企業が、専門知識やスキルゼロの状態であるケースがほとんどである高卒人材の採用の方向へ行くことは難しいといえます。 但し、高卒人材の採用を受け付けている地域特化型・地域密着型の求人媒体で、学歴・経験不問の企業であれば、高卒のIT業界への就職が可能になることがあります。そのような求人媒体にアクセスできるか(または、アクセスしやすいか)についても、大切な要素といえるでしょう。次章では事業者向けに、高校生や高卒人材の就職を応援する求人媒体やメディア運営事業について、少しご紹介したいと思います。
3.高校生・高卒の地域密着型就職求人媒体とは?
高校生や高卒人材の就職を応援する求人媒体やメディア運営事業として「COURSE(コース)」というものがございます。高校生や高卒人材は、大卒や中途人材のように全国的な求人プラットフォームが中々無く、紙の簡素な求人票や紙媒体のハローワーク等、求人媒体が限られてくることがほとんどです。そのため企業のことを深く研究しにくいまま面接に臨むことになったり、ミスマッチが起こりやすくなったりします。
このCOURSE事業は紙媒体の求人メディアの1つで、テキストや文章ベースで書かれている求人票等とは異なり、その企業の仕事内容や事業内容の紹介はもちろんのこと、その企業に実際に務めている社員さんの写真や、仕事をしている時の風景写真、社員旅行やレクリエーション活動等で楽しんでいる様子を写した写真など、視覚的に企業の魅力を詳しく伝えることができます。 「高卒採用の教科書」編集部を運営している私たちは、このCOURSE事業で収益性や社会性等を高めていくためのノウハウの蓄積がございます。そこで新規事業をお考えの事業者、または高卒採用マーケットにご興味がある事業者を対象として、無料の個別相談やお問合せを受付しております。初めての方も歓迎しておりますので、この機会にぜひお申し込みくださいませ。