2021年高卒人材の求人状況とは?2022年以降の展望も含めて解説!
「高卒採用の教科書」編集部です。コロナ禍での「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」等、多くの制限が繰り返されてきた2021年ですが、この間の高卒人材の求人状況はどうだったのでしょうか?2022年以降の展望も含めて本コラムにて解説しています。
1.2021年の高卒人材の求人状況の振り返り
いつも本Webサイトのコラムをお読みいただきまして、ありがとうございます。厚生労働省が発表している「令和4年3月高校・中学新卒者のハローワーク求人における求人・求職・就職内定状況」によると、令和3年(2021年)3月卒業向けの高卒人材の求人数は、同年9月時点で369,677人分と、前年令和2年(2020年)との比較で20.7%程度のマイナスとなっています。
冒頭にも記述しました通り、新型コロナウイルス感染拡大による「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」等、様々な制限により経済活動が低迷したことが主な要因で、「宿泊業・飲食サービス業」に分類される職種の求人数が44.4%、「生活関連サービス業・娯楽業」に分類される職種の求人数が33.4%の大きなマイナスとなりました。その他にも、20%台の落ち込みを記録した業界・業種も続出しており、全体の水準の低迷となっています。
大きなマイナスとなった業界・業種は、コロナ禍以前まで増加し続けていた海外からのインバウンド客の取り込みを目的とした新規参入も増え、求人状況も活発となっていたはずでした。しかし現状でもインバウンド客は特定の国・地域からの「ツアー客」等に限定されており、大きな制限緩和とまでは至っておらず、最新の数値でも、「宿泊業・飲食サービス業」」に分類される職種の求人数が37.6%の大きなマイナス、「生活関連サービス業・娯楽業」に分類される職種の求人数が15.3%のマイナスとなっています。
新型コロナウイルス感染拡大による影響を大きく受け続けている求人市場ではありますが、求人数が大きく減っているかといって、高校生の就職状況が悪化しているか、いわゆる「就職難」と呼ばれる状態になっているかというと、少し状況が違うようです。次の章にて高卒人材の就職状況について考察していきたいと思います。
2.2021年の高卒人材の就職率は改善している?
前章の同資料によると令和3年(2021年)3月卒業の高卒人材の就職率は95.4%と、前年令和2年3月卒業の高卒人材との比較で3.5ポイントの上昇に転じています。その要因は様々考えられますが、本Webサイトの別コラムにも記載しております通り、新型コロナウイルス感染拡大による経済不況の中、高卒で就職するよりも大卒での就職を選択する高校生が増えたことが挙げられるかと思います。現に大学進学率はここ数年で過去最高を記録しています。
また少子高齢化が急速に進んでいることによる、そもそもの高校生の母数の減少が挙げられるかもしれません。母数が減少すれば、たとえ全体の求人数が減少したとしても、就職率が増加に転じるということもあり得るということです。就職率の数値の変化だけ見ると「改善」と言えるのかもしれませんが、厳密に数で見てみることも大切です。
数としてみると減少していることが分かりますが、高卒採用の市場・マーケットが縮小しているかというと、そうではありません。むしろこのマーケットは「空白のマーケット」といわれることもあり、中々事業者が増えていかない、新規参入が進んでいないのが現状です。見方を変えれば、それだけ競合事業者も少ないということができるのではないかと、私たちは考えています。次の章にて、高卒の求人と、採用のマーケットの展望や事業参入で伸びていくための工夫等について、まとめていきたいと思います。
3.事業者向け:2022年以降の高卒求人・採用の展望と新規事業とは
これまで2021年の高卒人材の求人状況について記載してきましたが、いかがでしたでしょうか。高卒求人・採用の展望は暗いものなのでしょうか?ここでは事業者向けに、本コラムに関連する新規事業も含めて解説していきたいと思います。令和3年(2021年)10月以降、様々な制限が解除され、令和4年(2022年)冬場こそ「まん延防止等重点措置」が発令されたものの、それ以降は制限がなされておらず、ウィズコロナやアフターコロナの時代に入っていくものと考えられます。
また少子高齢化の時代とはいえ、経済状況が改善してくると、高校生の就職希望者や企業の高卒採用の意欲は高まっていきます。その際に求人情報や広告を提供している企業の競合が少なければ、それだけ売上や収益を確保することが出来る可能性が高くなります。本Webサイトの別コラムでも内容を扱っていますが、高校生の就職は様々な制限やルールがあったり、詳細な求人情報にアクセスしにくかったりという状況や課題があることは事実ですし、地方ほどその課題は顕著に現れてくる傾向にあります。
情報が取りにくくなると、就職を希望していたとしても、就職候補先の企業に対する研究が十分にできず、高校生の就職希望者と求人企業との間でミスマッチが生じてしまいます。その場合、たとえ苦労して採用できたとしても、入社後3年以内に離職してしまうというケースが後を絶たないのです。厚生労働省の発表によれば、高卒人材が3年以内に離職する確率は3人に1人以上とのことです。「人材の流動化」が大きなトピックになっているとはいえ、せっかく新卒人材の採用・育成に時間とコスト・お金を掛けてきたにもかかわらず、企業側からすると、それではもったいないと言えるのではないかと思います。
売上や収益を確保しつつ、高校生や高卒人材や求人活動の手助け・サポートを行うことをメインとした新規事業として「COURSE(コース)」というものを、私たち「高卒採用の教科書」編集部ではおすすめしております。大枠では地域特化型・地域密着型の求人情報を高校生向け・高卒人材向けに特化して提供するメディアの運営や、求人広告事業ですが、上手く運営していけば、事業の成長に結びつけつつ、高校生にとって必要な事業者としてブランディングを行うことも可能です。 ご興味がある事業者の方向けに、私たち「高卒採用の教科書」編集部では、「無料」の個別相談の受付を承っております。初めての方も歓迎しておりますので、この機会にぜひ個別相談へお申し込みくださいませ。